体温の乗った言葉を聞きたい、届けたい

やっぱり、私は人の感情が好きだ。
目の前にいる人の気持ちをもっと知りたい、もっと出してほしい、と、ついウズウズわくわくしてしまう。

最近、勤め先の代表が変わった。
前任者の勇退で、若い世代に引き継いだ形だ。

引き継ぎの挨拶とともに、これからの展望や売上計画などをみんなの前で話してくれたのだけど、なんとなく物足りなさを感じてしまった。

体温が乗り切っていない気がしたのだ。

もし体温計で計ったなら、36.1度くらいのイメージ。
私の平熱は36.4度なので、ちょっとぬるこい。手をかざしても温もりが伝わらないような、そんな感じ。

思いきり勝手な希望としては、37度以上の温度感で語ってほしい。
まるで手のひらからじんわり温もりが伝わるような、そんな言葉で。

べつにアメリカ大統領選のような演説をぶちかましてほしいわけじゃない。
ただ、心の奥底から湧き出す感情を、もう少し言葉に乗せてほしいんだ。

たとえば、代表になるまで、なってから、どういう気持ちだったのか。
これからどんな気持ちになりたいのか。
みんなにどんなことを感じてほしいのか。
 
 
私は人の葛藤が好物。
そう言うと、なんだかタチの悪い妖怪のようだけど。

こっちがいいとか、あっちがいいとか、迷ったり、せめぎ合ったりする様子をに、「生きてるなあ~!」と感じる性分らしい。

でも、本人がどうにかしたいと悩んでいるなら、その悩みを取り除きたいし、苦しみを少なくしたいと思う。
そんで、一緒に楽しいことをして笑いたい。

きっと、相手に対してだけでなく、自分自身に対しても思ってることなんだろうな。
もっと自分を幸せで満たしたいし、目の前の人に笑ってほしい。

生まれてきてよかったと、心から感じてほしい。